第12回(最終回):リベンジでマインツ・フランクフルトがいっぱい
レンタカー ドライブ道中記:ヨーロッパの観光地へ by iraneko
幻の大聖堂
ニュルブルクからケルンへは、そのまま一般道の続きを行けばアウトバーンに乗れるようなのですが、迷わずに行きたいので一旦コブレンツまで戻り、最初に来た道からアウトバーンに入りました。道程は地図で60kmほど、1時間あれば十分着ける距離です。幸いアウトバーンも空いていて、さっきサーキットで思いがけなくもこの小さなPUNTOの実力を見たので、ここは存分に力を発揮して貰いました。
ところでアウトバーンは概ね直線で、これまで全く大きなコーナーは無かったのに、初めて手前から弧の先が見えるようなかなり大きなカーブに差し掛かりました。周りには何台かの車が走っていて、PUNTOはその中でも一番小さい車だったのですが、コーナーの途中気付くとPUNTOが集団から突出して先頭に出ています、というより周りの車がミラーから明らかに一斉に後退し始めたのです。メルセデスもいたのに何故?後にパトカーもいないし、まさかオービス、などと不安になりましたがそのまま走行。その後直線になったら並ばれて適当に抜かれましたが、今もこの時PUNTO君の心意気を示すかのようにコーナーを頑張って独走している光景がはっきりと思い出せます。ひょっとしてアウトバーンはカーヴが少ないのでドイツ人って案外コーナーが苦手なのかも、なんて憶測したり、、まさかそんな事はねぇ^^。
さて、間もなく’ケルンこっち、の標識が出てアウトバーンを降りケルンの街に入りました。
アウトバーンから既にドーム(大聖堂)が見えていましたから、あれを目指して行けばいいのね、と街を適当にドームに向かって走り始めたのですが、これがまっすぐの最短距離と思って行った大通りが全然違う方向に向かっていたり、一方通行で迂回させられたり、河(ドナウ)の橋を渡ってしまいドームと反対側に出てしまったり、電車の線路に阻まれたりと、1時間近くも街をぐるぐる周回走行。さっき周回したニュルブルクリンクの2周ぶんくらい走った感じです。やがて偶然どこかで旗門を通過したのか、ようやくドームに確実に接近していく道に辿り付く事が出来ました。モンスターのような1対の尖塔のある建物がにわかに大きくなり、その全容が見える辺りで、傍の地下Pに車を停めました。出て見ると、ドームはケルンの駅に通じるコンコースを下から突き上げたように立ちそびえています。入口らしい所を探して入ろうとすると、えっ、今日はもうクローズ!入口の堅そうな木のドアがピタリと閉まっていたのです。;;)あ~、折角日本から此処まで来たのに、こんな事って・・(絶句)。仕方なくあきらめ、建物の周りをまわって周囲を見物するだけです。前回おことわりしたように画像はVTRバッテリー切れで映せませんでしたので、詳細はこちら(ドームのHP)でご覧下さい。英語版でバーチャルツアーもあります。
このドームは1248年にキリストの骨(要は仏舎利ですね)を保存するために建てられたとかで一応の完成が1880年。一部足場が立っていて、改修かと思いきや、いまだに未完成で何処かを建築中らしいのです。ガウディーで有名なスペインのサグラダファミリア教会も同じようですけど、随分気の長い話ですね。しかしHPで見る荘厳できらびやかな内部と違い、数百年の経年に加え、おそらく酸性雨の影響か外壁は真っ黒で剥離の痕跡が著しく悲壮な姿です。これでは完成させる工事以前に改修工事のほうが先決と思えますが、、ともかくドームを見上げただけで拝観終了。ニュルブルクリンクを走りに行った代償がこんな形で来るなんて、やはり二兎は追えないですね。
ドームから下のケルンの駅に降りると、そこはドームの歴史的な雰囲気と一転して近代的な駅ビルのショッピングセンターになっていました。どの店先にも入口には香水売り場が設けられています。それもその筈、オー・デ・コロンの語源はケルンの水<そのままですが^^(コロンはケルン(Köln)のフランス語読みなのでしょう、)、この元となった原水「No4711」<製造者の住所らしい、、という名のオーデコロンは特に大々的に並べられています。ビンを見ればきっと、あ、これか、と思う方も多いと思います。、あ、ウチにも確かミニチュアビンが。しかしこれが世界最初のオーデコロンだとは此処に来るまで全然知りませんでした。ビンにはドイツ語でちゃんとKOLNISCH WASSER(ケルンの水)と書いてあります。ところで香水の話は女性の話題と思われますが、この原型のオーデコロン「No4711」って(私の亡祖父も使っていましたが)実は男性用なんですよね。
(画像:№4711ミニチュアビン)
ドームに入れなかった私達は、憂さ晴らし何か代わりにと、ドーム脇の有名なビアレストランに入って夕食を食べ、帰路に着きました、、と書きたいのですが、此処からが困った事に高速に入る道が分らないのです。来た時に散々迷って偶然着いたようなモノなのですから、どこをどう走ったのか、人一倍方向感覚の良いナビ君も全く覚えていません。幸い此処はヨーロッパ、暮れかかっているとはいえまだ外は明るくて、点灯しなくても建物や景色が見える状態で、その中ナビ君の勘だけを頼りに、またしてもあっちこっちと走り回り、こんな寂しい道、というような街外れの道を辿って行って、万国共通の緑色の標識を見つけた時の嬉しかったこと!右も左も分らない海外で日暮れて道を迷う事ほど不安な事はありません。アウトバーンに乗ったらようやくほっと一安心、今まですっかり点け忘れていた前照灯のスイッチをON。
リベンジマインツ
一体何をリベンジ、と思われるかも知れませんが、ホテルに戻ってダイニングでワインを飲みつつミニ反省会。ケルンの大聖堂が見れなかった上に画像も撮れなかったし、、明日はもう50kmほど先のフランクフルトに行ってレンタカーを返せば良いだけ、時間はいっぱいあるので他に此処から行ける近間の観光地を探す事にしたのです。部屋に戻ってガイドブックを見ていたナビ君が此処に行こうと提案したのがマインツでした。
「マインツ?それって何処、何があるの?」
ガイドブックに拠ると今日見れなかったケルンの大聖堂ほどではないにせよ、有名なドイツ3大聖堂(ケルン・トリーア・マインツ)の1つがあるというのです。街の地図も一応載っているし、ルートもフランクフルトに行く途中だとか。OK!じゃ、そこに行きましょう。
翌朝、チェックアウトを済ませすっかり慣れた道をアウトバーンに向かいました。ほどなく着いたマインツはケルンほどの大きな街ではなく、迷わずに街の中心に入り、Pも直ぐに見つかりました。ドイツの小ぶりの観光の街という感じで、分りやすくて安心です。
早速見物に。今日は画像いっぱい撮っても大丈夫!(でも、これが昨日だったらもっと良かったんだけど、、)。
(画像:マインツの中心街:ちゃっかり筆者^^;)
そしてドームもしっかり街の中心地に建っていて見えてて近い、オマケにちゃんと開館しています^^。チケットを買って中に入りました。(此処も工事中でした)、中にはちょっと異様な彫刻類、、ドクロの付いた彫像が何個もあるのです。また此処は活版印刷の父グーテンベルグが印刷を行った所とか、その博物館は見学しませんでした。
外に出て街をぶらつき、カフェで少し早い昼食を取りました。この街は小さいながら明るいイメージで商店の数が多く活気があります。カフェも何処に入るか迷うほど。観光地としては物足りないかもしれませんが、不慣れな旅行者には手ごろな街です。
フランクフルトがいっぱい
マインツの街を後に、ドイツの旅の終着地、フランクフルトに向かいます。
そしてドライブ旅行も、もうこのフランクフルトに行くルートを残すだけになってしまいました。
そう思うと少し寂しい気もします。ラッキーにも4日間無事で此処まで来られましたが、車を返すまでまだ何があるか分りませんのであと少し、気を引き締めて行きましょう。
と思いつつ、再びアウトバーンに乗って暫く、、え?えええっ!標識にコブレンツってあるけど、ひょっとして、、まさか!そう、そのまさかで逆行していたのでした。ともかく一旦どこかで降りなくては、と簡単にUターン出来そうな出口を出てUターン。ふぅ、やはり最後まで気を抜いてはいけませんね。
さてこれでもう心配無用。フランクフルトは大都市なので出口を見逃す事も無いでしょうし、、周囲の景色が都会風になってきてそろそろ名前が、、あ、出て来た!
FRANKFURT・・・・・、FRANKFURT++++、FRANKFURT****
あれ、出てくる度に後の部分の字が違うけど、・・・
そして極め付き、目の前に見えた特大の標識には、何とフランクフルトの付いた名前がいっぱい!
一応フランクフルトエアポートは違うと思うけどあとは何?どれが本物のフランクフルトなの、何処の出口で降りればい良いの、と迷っている間にもフランクフルト何某と5つくらい名前の書かれた標識と最初の出口が迫って来ます。早く決めなきゃ、、わ~~(パニック状態)、えいっ、もう真ん中辺りで降りよう!
という事で2つ目くらいの標識の出口で降りてみました。降り口から車がたくさん進むほうに少し走っていると分かれ道の標識にStadtmit(中心街)、あ、こっちだ!
旅の終わりは次の旅の始まり
次第に車が増え、ビルが立ち並ぶ都会の街並み、高層のビルも目に入るようになりました。そして目の前に今日泊まるホテルの名前を書いたビルが見えてきました。
見えていてなかなかたどりつかないケルンと違って、今走っている道はまっすぐ中心街に向かい、そのままこの旅の終わりにも向かっているのです。ホテルのすぐ脇を通ってもう数ブロック先がフランクフルトの中央駅、此処の中のレンタカーショップが終点です。
付近を周って場所を確認した後、道沿いのGSで給油。ホテルのPに一旦停めて荷物を降ろし、チェックインした後皆で駅に車を返しに行きました。駅の前の道路に車を停め、ショップのスタッフに返却に来た事を告げて書類とカギを出すと、地図を見せられ、車をこのPに停めてくるようにと言われました。駅の横にある大きなPで、場所はすぐにわかって中に入ったものの、どのスペースに停めて良いのかわからず適当に空いている場所に停めました。さ、これでドライブの旅はお終い。4日間私たちを乗せてくれたPUNTOともお別れ、明日の今頃私達はもう違う国に立っているでしょう。借りた時と変らないきれいな水色の車はとても3人を乗せてサーキットまで走ったとは思えない涼しい顔つきですが、気のせいか借りた時より少し誇らしげに見えました。
(画像:登場人物)
(画像:フランクフルトのホテルより)
エピローグ
車を停めて再び駅のショップに戻ってキーを差し出すと、さっきの女性スタッフは書類に判を押して、はいっ、とばかりに戻して来ただけです。え、これでもういいの?ちょっとほっとした気持ちでドアの外に歩き出す私の頭にふと、あのパリのレンタカーの後引きの一件がよぎりました。ちゃんと元の姿で返却し判も貰っているのですが、後になって何か指摘されたら、、此処できちんと確認しておかなくちゃ、と、歩き出している2人に待ってて、と言ってレンタカーショップのオフィスの入口に戻ると、接客中のさっきの女性スタッフがこっちを見たので、聞こえるようちょっと大きな声で言いました。
「ノートラブル、ノープロブレム!」
彼女は笑ってうなずきながら、わかった、という合図のように小さく右手を上げました。
今回のご教訓と反省
12回にわたり稚拙な文章とピンボケ&暗い画像でおおくりしたコラムを
広い心でお読み下さった皆様、コメントやTBを入れて下さった方々、
そして此処に書く機会を下さったcar@niftyのスタッフの方々に感謝を込めて。
有難うございました。m(__)m
iraneko
text by iraneko | 2005.11.22 | [ レンタカー ドライブ道中記:ヨーロッパの観光地へ ] | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック (1)







